【新唐人2017年2月6日ニュース】
中国共産党幹部と深い関係があるとされる中国の大富豪、肖建華(しょう けんか)氏が香港で失踪した事件を巡って肖氏が2015年の中国A株の大暴落と関係があり、失脚した国家安全部副部長の馬建(ば けん)氏とも関わりがあるという様々な憶測が飛び交っています。
複数のメディアによると1月27日、5、6人の中国公安部(警察)が香港の四季ホテルに泊まっている「明天集団」の創業者肖建華氏とボディガードを中国本土へ連行しました。この事件を巡って、様々な情報が伝えられています。
2日付の香港誌「南華早報」の英語版によると、現在肖氏は2015年の中国A株の大暴落に関する調査に協力しており、反腐敗運動で失脚した中国国家安全部元副部長、馬建氏とも関連があると見られています。
報道では「今回の事件は2015年、人為的な操作による株式市場の大暴落と関係があるようだ」と報じられました。
元中国参謀本部設備部航空設備所所長 羅宇
「この可能性は高いです。金融界では習近平を妨害する人たちがいます。劉楽飛などがそうですが彼らは内部の情報筋があり、習近平の市場救助対策を知っており、それに対して妨害しているのです。だから習近平は彼らを取り締まろうとするのでしょう。」
「ラジオ・フリー・アジア」の報道によると、肖氏は中国共産党の高官らと彼らの親族の資産を運用し、利得したそうです。報道によると、肖氏が反習近平派と密接な関係にあるため、反腐敗運動の重要な対象となっています。
「大紀元」の報道によると、当案件は中南海のもっとも重要な案件として位置付けられています。肖氏は江沢民集団の「財務管理者」を担っており、中国元国家副主席曽慶紅(そうけいこう)の息子曽偉の資金洗浄の仲介者で、香港の行政長官梁振英(りょう しんえい)とも密接な関係があります。共産党内部の統計では、肖氏が管理している資産は約2万億元(約3兆2億円)にのぼります。
また、中国の人気SNS、ウィーチャットで広がっている文章では、当案件は現任または離任した共産党幹部らの家族の経済問題と深く関わっており、中国共産党「19大」の人事に影響を与えるとされています。
文書では、習近平への権力集中の成功と共に、反対派の反発も激しいと指摘しました。「明天集団」が支配できる資金は8500億元(約14兆円)にも達し、党内トップクラスの利益団体のために資金洗浄を行う組織です。関わっている利益団体は江沢民家族、曽慶紅家族などです。
アメリカの時事評論家、邢天行(けい てんこう)さんは、肖氏の失踪事件は、共産党内部および「19大」の権力闘争と関係する可能性が高く、肖氏背後の「後ろ盾」、曽慶紅に矛先を向けることになると指摘しました。
アメリカ時事評論家 邢天行
「習近平は反腐敗キャンペーンで一部の人を取り除きましたが、彼らの経済面での利益の部分にはあまり触れませんでした。今回経済面での取り締まりは江沢民派の経済基盤を揺るがすことになるでしょう。」
現在、中国当局からはまだコメントがありませんが、肖氏がネットを通じて「海外で病気療養中なので、安心してほしい」、「中国本土に拉致された事実はない」と同じコメントを2回も発表したことに疑惑の声が多く上がっています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/02/04/a1310037.html (中国語)
(翻訳/吉田 ナレーター/佐藤 映像編集/李)